アドリブプレイヤーのためのミュージシャンリスト#9
Stevie Wonder スティービー・ワンダー
Sir Duke ( アルバム Key Of Life )
この曲でとりあげるのは、ワンコーラスごとに出てくるホーンセクションのリフです。
カウントベイシー時代のジャズのおいしいところをうまく抽出するとこんなリフになると言われています。
使っている音は、経過音ひとつを除いてメジャーペンタトニック一発です。
で、なんでこんなにいい感じになるかというと、符割りがおもしろいのです。このリフの音の並べ方やアクセントの付け方は、ファンクの影響をうけた70年代のロックや、自然に黒人音楽の要素を取り入れてしまったポップスなどと共通の部分がたくさんあります。ですから符割りだけを取り出しても、音楽ジャンルに関係なく応用が効くと思います。
2009年7月25日土曜日
16ビートの曲で、1小節の基本の音符は、16分音符4つを4回ならべることになりますが、
●●●● ●●●● ●●●● ●●●●
この16個のどこを抜くかと考えるとわかりやすいと思います。
1小節目はこんな感じになります。
●○○○ ○●●● ○●●● ○●●●
2小節目です
●○●● ●●●● ○●●● ○○○○
こうしてみると、4つの丸の、それぞれアタマの1個を抜いているのが多いのがわかります。言い換えると、4つの丸の、4個目にアクセントをつけていることになります。
逆に小節の最初だけは、4つの丸のアタマを弾いています。
4つの丸の1個目と3個目をオモテ、4つの丸の2個目と4個目をウラと呼びます。
このリフのようにオモテではじまって、すぐウラになって続いて、またオモテ、、、というふうにアクセントがずれることが、グルーブ感というものの基本なのです。
オマケですが、2小節目の(ド、レ、レ#、ミ、ソ、ラ、ド)というフレーズは、簡単でとても役に立つフレーズです。