アドリブプレイヤーのためのミュージシャンリスト#10
Sonny Rollins ソニー・ロリンズ
もともとアドリブソロは、単純にひとつのメロディを歌う時のちょっとしたテクニックから発展したものだと思います。うまいボーカリストが有名なメロディを譜面そのままではなく、音符ひとつの長さを変えたり、歌いだしを遅らせたり、アクセントのつけどころを工夫したりするのと同じようなところから始まったのではないでしょうか。
楽器のソロは、そこから先へどんどんいって、コード進行の分解から始まって、コードスケールの使い方の複雑化は限りなく続いて、最初のメロディと関係なくなったフレーズばかりのソロというのが普通に聞かれるようになりました。
ソニーロリンズはいつもサックス一本で聞かせて、聞いている人にわかる演奏をしています。近所の子供たちにハーモニカで童謡を吹くおじさんのようなかんじです。そのおかげでメロディがすこしずつ変化していくのがわかります。所々にはいるコード分解のフレーズに説得力があり、初歩のアドリブプレイヤーにとっては、単純なコードトーンの並べ方や、メジャースケールの基本的なフレーズなどがわかって、とても勉強になります。
また、メジャースケールだけでおいしいフレーズを次々に出すというのは、アドリブというものの中で大変高い技術だといえるのではないでしょうか。
The Everywhere Calypso(アルバム Next Album Milestone M 9042 )という曲では、メジャースケールだけのおいしいフレーズが、これでもかというぐらい聞けます。
ーWikipediaから
ソニー・ロリンズ(Sonny Rollins、1930年9月7日 - )
1950年、マイルス・デイヴィスと出会う。マイルスは当時のロリンズに関して、「既に伝説的で、多くの若いミュージシャンにとっては神様みたいな存在だった。バード(チャーリー・パーカー)と同じようなレベルでサックスを吹いていると言う連中もいた」と証言している。
2009年8月2日日曜日